
パナソニックが、完全ワイヤレスイヤホンを発売しましたー!

最上位のテクニクス(Technics)も、同時発売なんでしょ?

EAH-AZ70Wとも迷ったけど、RZ-S50Wにした理由は、次の項で話すよ
テクニクス EAH-AZ70Wを選ばなかった理由

EAH-AZ70Wの音質は最高レベル
完全ワイヤレスイヤホンの内部は、電子機器にあふれています。その中で、これだけクリアに音を届けられるのは、テクニクスとしての意地でしょう。
バランスの良い仕上がりで、高レベルだと感じますが・・・。
MOMENTUM True Wireless 2の存在が邪魔に
同時期に『MOMENTUM True Wireless 2』(以下、MTW2)が発売されたため、真っ向勝負になりました。
オーディオブランドのゼンハイザーが仕掛ける”第二世代”の完全ワイヤレスイヤホン。対して『EAH-AZ70W』は、パナソニック”初”の完全ワイヤレスイヤホンです。
かゆい所に手が届かない機能性
『EAH-AZ70W』と『RZ-S50W』は、自然放電が早いです。ノイキャンと外音取り込みの切り替えが不便でしたが、アプデで『MTW2』同等の操作性に解消されました!
『MTW2』は、ユーザからのフィードバックを受けて、機能性と操作性を各段にアップさせています。弱点だった自然放電を克服し、タッチ回数に応じてANCとアンビエントに変更出来る操作性を得ました。
最上位モデルは、”第二世代”に期待
結論として、『MTW2』に及ばないため、『EAH-AZ70W』の購入は見送りました。『EAH-AZ70W』は、弱点を克服した”第二世代”に期待する事にします。
さて、『RZ-S50W』は、どうでしょうか?
- 2万円台
- バランス感の良いハイレベルな音質
- テクニクス以上のノイズキャンセリング機能
- 毎日使う物だからこそ操作性が良い

2万円台の他モデルより優れている!
というのが、私の出した結論です。
パナソニック RZ-S50Wの特徴
パナソニックという安心感・ANC搭載・値ごろ感
・ポイント
- 大手パナソニックという安心感
- ANC搭載の完全ワイヤレスイヤホンは貴重
- ANCと音質を併せ持って2万円
それでは、『パナソニック RZ-S50W』のレビューしていきましょう~!
パナソニック RZ-S50Wの外観と付属品
マットに仕上げた控えめなデザイン
パッケージは控えめなデザインになっています。家電量販店にもよく並んでいますよね。

マットな仕上げのプラスチック素材です。プラスチックなので軽くて、持ち運び易いのは良いです。指紋は残らないので、綺麗に見えますね。
奥行は薄いし、高さも低いので、手の中に納まります。背面には充電ポートがあります。

ケースを開けると、左右に本体を格納するようになっています。マグネットが円柱状なので、適当に入れても入らないです。カチッと収めてあげましょう。

本体を見ていきましょう。
こちらもマットな仕上げになっています。外側のシルバーの部分は、風切り音対策ですが、デザイン性にも一役買っていますね。
Panasonicのロゴは、装着すると下になり、耳の下の窪みからチラ見えします。
側面がタッチセンサーになっています。本体は大きめで、耳からはみ出る部分が多いです。詳しくは、装着感の項目で記載します。

付属品は、説明書+アルファ、イヤーチップ、充電ケーブルです。
充電ケーブルは、Type-A to Type-Cになっています。イヤーチップは、S、L、XLです。Mは本体に装着済みです。

重量は、ケースと本体を合わせて、54.4gです。他のイヤホンと比較すると、軽い部類に入ります。
本体は、片耳6.5gです。左右の重さの違いはなく、両方で13.0gです。他のイヤホンと比べると若干思いですが、機能てんこ盛りなので、しょうがないと思います。
パナソニック RZ-S50Wの性能
強力なANCが最大の魅力!
防水性
IPX4です。
「あらゆる方向からの飛まつによる有害な影響がない」と定義されています。雨や汗ぐらいは、全く問題なく使用する事が出来ます。
連続再生時間
本体のみで、6.5時間(ANC ON)。ケース込みで、19.5時間(ANC ON)です。
コーデック
SBC、AACです。
AACなら高音質で試聴出来ます。
遅延については、YouTubeを見たところ、ほんの少しはずれがありますが、気にして見ないと分からない思います。
遅延についての補足
aptXは70ms(0.07秒)、AACは120ms(0.12秒) 、SBCは220ms(0.22秒)
ノイズキャンセル
『デュアルハイブリッドノイズキャンセリング』を搭載しているそうですが、詳しく見ていきましょう。
- 『フィードフォワード方式』を『デジタル制御』
- 『フィードバック方式』を『アナログ制御』
『フィードフォワード方式』は、イヤホンの外側の音をマイクで集音し、同一の音で打ち消す方式です。開発時に最も効果を発揮したデジタル制御を採用したようです。
『フィードバック方式』は、イヤホンの内側の音をマイクで集音し、打ち消します。耳の中では、大きなノイズはないため、効果の大きいデジタル制御は採用していません。遅延による精度の低下を防ぐために、アナログ制御を採用したようです。
このあたり、公式サイトでも正確な情報が得られません・・・。一応、公式サイトへのリンクを貼っておきます。
計測時の部屋は、平均47dBです。PCの音量は30としています。
「効果音ラボ」さんから音源をお借りして検証します。ノイズとして除去されて欲しい音をピックアップしました。
- 電車走行中1 車内より:平均56dB
- ノイズキャンセルが効いて欲しい代表格です。「ヒューン」という音の高い部分は残りますが、周辺の音はほぼ聞こえません。「ガチャン」は聞こえます。
- 新幹線走行中 中から録音:51.6dB
- 長時間の移動をANCを効かせて楽しみたいですよね。少し高めの「キーン」という音は消えませんが、「シュゴー」という風切り音は、消えています。
- キーボードの早打ち1 デスクトップPC:平57.3dB
- オフィスで気になる音です。これは不得意な音なので、少ししか変化を感じません。高い音が除去されないのは、「AirPods Pro」も同じ傾向です。
- マイクノイズ:平均51.5dB
- ザ・ノイズといった感じの音です。不快感は軽減されています。感覚的には4割程度になります。
- プリンタで印刷:平均63.4dB
- 目の前でプリンタの印刷をしている感じで煩いですが、オフィスで隣の島でプリンタを印刷しているくらいになります。「まあ、鳴ってるな」という程度で収まります。
- 実際に電車に乗って試してみました
- 電車に乗ると十分効果を感じられます。低音部分がよく消えていると感じました。アナウンスなどは、聞こえます。
- 実際に道路を歩いてみる
- タイヤと道路の接地音「ガー」という音が非常に良く消えます。
外音取り込み
- 音の傾向
- アプデを重ねて自然な音質に近づきました。
- 会話
- 他人の声は、あまり拾ってくれません。「聴き取りづらいので外そう」と思う場合がほとんどです。
- 車
- 車の走行音は十分に入ります。危険性は減らせます。
- 音楽
- 音楽再生のボリュームは維持されます。音楽と外音がミックスされます。
ワイヤレス充電
対応していません。
給電(モバイルバッテリー)
対応していません。
パナソニック RZ-S50Wのペアリング
- 手順1スマホのBluetoothをONにする
「新しいデバイスとペア設定する」を選択する。
- 手順2イヤホンをペアリング状態にする
ケースから本体を取り出すとペアリング状態になります。LEDが青に点滅します。
- 手順3接続するイヤホンを選択する
『RZ-S50W』を選択する。(自動で選択される機種もあるようです)
「RZ-S50Wをペアに設定しますか?」と聞かれたら、「ペア設定する」を選択する。
- 手順4接続完了
以降は、ケースから取り出すだけで自動接続されます。
パナソニック RZ-S50Wの装着感
安定するも大きさゆえの存在感
女性横から 女性斜め前から 男性横から 男性斜め前から

耳の穴が浅いので、本体の大きさから、落ちそうな不安感があります。

大きめなので、落ちそうな不安感はありましたが、フィットするイヤーチップを見付けたらピッタリ!
ステムは高さ3mm(窪み:出っ張り=2mm:1mm)。直径5mmです。
イヤーチップの交換は可能です。写真は、「SONYのハイブリッドイヤーピースMサイズ」です。ケースにも問題なく収まります。
パナソニック RZ-S50Wの音質

素晴らしい音質はさすがのパナソニック
Pixel3aとAACの組み合わせで検証を行いました。
この音質テスト用の音源で聞き比べています。音源は、どなたでも同じように検証できるように、YouTubeの動画としています。
ノイズキャンセルのON/OFFで、低音に差があったので分けて書いていきます。
ノイズキャンセルOFF
- 男性の声:少々篭り気味に聴こえます。
- 動物の鳴き声:鶏の鳴き声が、良く響きます。馬の鳴き声から、低音のアタック感は少な目です。
- 太鼓の音:細かな振動が、しっかり再現されています。低音の量感は少な目です。
- チェロの音:弦の細かな響きがあります。音場が広い印象です。
- ベル:キンキンせずに聴けるクリアな音です。
- ピアノ:聴きやすいクリアな音です。
- 民族音楽:解像感はありますが、低音の量感は少な目で、あっさりしています。
- オーケストラ:低音が少な目なので、ヴァイオリンがよく聴こえます。
音域のバランスは、高音:3、中音:3、低音:3ぐらいで、フラットな傾向です。ただし、少し籠り気味な印象を受けます。
ノイズキャンセルON
- 男性の声:篭りのないクリアな音で聴こえます。
- 動物の鳴き声:鶏の鳴き声が、良く響きます。馬の鳴き声は、OFFよりも迫力があります。
- 太鼓の音:細かな振動が、しっかり再現されています。ONの方が、音の広がを感じます。
- チェロの音:弦の細かな響きがありますが、低音の量感も十分で、弦楽器の良さを感じます。
- ベル:キンキンせずに聴こえます。OFFとの大きな差はありません。
- ピアノ:聴きやすいクリアな音です。
- 民族音楽:迫力のある音で、躍動感が再現されています。ONの方が好きです。
- オーケストラ:各楽器がバランスよく聴こえて、相乗効果を発揮しています。
音域のバランスは、高音:3、中音:3、低音:4ぐらいで、低音強めな傾向です。
音場は、十分に確保されています。音の広がりは、それほどありません。解像感は、ほどほどに良いと感じます。低音がモヤの掛かった印象になるので、イコライザで低音を下げると聞きやすいです。もちろん好みはありますよ。
パナソニック RZ-S50Wの操作性
アプデで改善!操作のカスタマイズ可能に
タッチセンサー式です。
センサーの反応は、良好です。思った通り反応します。
再生/停止 | L/Rを1回タップ |
次の曲 | Rを2回タップ |
前の曲 | Rを3回タップ |
音量を上げる | Lを2回タップ |
音量を下げる | Lを3回タップ |
電話応答/切る | L/Rを1回タップ |
電源をONにする | ケースから取り出す |
電源をOFFする | ケースに戻す |
ボイスアシスタント | L/Rを3回タップ※1 |
ノイズキャンセルOFF | Rを2秒タッチ※2 |
ノイズキャンセルON | Rを2秒タッチ※2 |
外音取り込み | Rを2秒タッチ※2 |
※1「ボイスアシスタント」の起動をOFFにする機能があります。
※2「ノイズキャンセルON」→「外音取り込み」だけで切り替える事が可能になりました。めっちゃ便利になりました。
・操作のカスタマイズ
設定可能な操作:シングルタップ、ダブルタップ、トリプルタップ
設定可能な機能:再生/停止、曲戻し、曲送り、音量:小、音量:大、外音コントロールの切り替え、ノイズキャンセル、アンビエント(外音取り込み)、外音コントロールオフ、機能なし
長押しにも設定できますが、外音コントロールの切り替えとボイスアシスタントの起動、機能なしだけとなります。

操作性がネックだったので、一気に購入候補になりました。凄い!!
パナソニック RZ-S50Wの評価
最高峰のANCと高音質だが・・・
音質(高音) | |
音質(中音) | |
音質(低音) | |
連続再生時間 | |
操作性 | |
ノイズキャンセル | |
外音取り込み | |
コストパフォーマンス | |
総合評価 |
音質は、非常に良いです。クリアで明瞭感のある音に仕上がっていますが、アプデで低音が強くなり過ぎている感じがします。気になる方はアプリのイコライザーで調整しましょう。ロックやポップを楽しむのに、ちょうど良いです。
連続再生時間は、6.5時間と十分あります。まず切れて困る事はないでしょう。
操作性は、アプデによって操作のカスタマイズが可能になりました。かなり自由に設定できるので、何の文句もありません!
コストパフォーマンスは、十分だと思います。これが1万5千円だったら、爆売れですね。
パナソニック RZ-S50Wのまとめ

初の完全ワイヤレスイヤホンとしては及第点
『パナソニック RZ-S50W』をレビューしてきましたが、いかがだったでしょうか?

装着感、操作性、自然放電など、課題が散見される・・・

初の完全ワイヤレスイヤホンだし、ゼンハイザーと同じような感じね

ただ、「2万円のANC対応完全ワイヤレスイヤホン」としては、音質とANCで考えると最強だと思うよ

予算2万円なら、現状でベストな選択!
編集後記
発売のタイミングによって、立ち位置の難しいイヤホンになってしまいましたね・・・。記事を書くのが難しかったです。
ANCが欲しいけど中華メーカーは嫌という人におすすめですね。値段も手ごろなのが良いです。
ファームウェアとアプリをアップデートして、操作性が改善しました。さすが日本メーカーが作っているだけあってアフターサポートは万全です。